月草雑記帳

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五宝文字と時空終着駅


超・電王&侍戦隊捏造 五宝文字と時空終着駅 『約束の場所』


いよいよ最終回です!
「前回でオチてるよ!?」って思った方、正しいです。
今回の部分はバックにエンディングテーマを流す感じで読んでいただければ、と思います。
エンディングテーマはまあご自由に妄想してください。クラジャンファイナルとかシンケンエンディングとか。
こっそり妄想してる曲がないわけではないですが…私にUTAUとか使えたらなぁ。。。
まあ、ないので自分のお好きな曲をどうぞ。


明日か明後日にはながーいあとがきを用意するつもりです!
もう書きたいことがありすぎて…


では、少し早いですが。
2カ月にもわたる長編、最後までお付き合いくださりまして本当にありがとうございました。
皆様のおかげで最後まで連載することができました。
拍手やコメントをくださった皆様、本当にありがとうございます。


それでは、たどり着きたかったところにたどり着くことができました。
よろしければ、どうぞご覧くださいませ。






『約束の場所』


「ただいま…。」
 そっと扉を開けた良太郎に、愛理が顔をあげる。
「あら、お帰り、良太郎。」
 姿を認めて、にっこりとほほ笑む。
「あ、良太郎君!待ってたんだよ!」
「三浦君どきたまえ!良太郎君、今日ぜひ三人で食事に」
「黙れ!それは今私が言おうと」
 わーわーと騒ぎだした常連達に、良太郎は苦笑する。
「えっと…姉さんに直接言った方が…」
 その言葉に三浦と尾崎が同時に愛理の方を見る。愛理は視線に気づき、にっこりと笑った。
「良ちゃん、今日の晩御飯はハンバーグにするからね。」
 ひき肉を冷蔵庫から取り出した愛理を見て、三浦と尾崎はまた喧嘩をしながら店を出て行った。


 ちゅんちゅんと小鳥が鳴く、のどかな昼下がり。
 封筒をきちんと閉じた丈瑠は黒子に封筒を渡し、立ち上がった。
 しばらく当たりを見回した後、とん、と写真立てを棚に置く。
「殿!」
 呼ぶ声に振りかえる。足音を立てて近づいてきた彦馬が丈瑠を見つけて早足になる。
「おお、殿。姫がお呼びです。」
「…母上が?」
「ええ。何やら楽しそうな御様子で。」
「こら!姫を待たせるとは何事…」
 後ろからやって来た丹波が丈瑠を視界に入れ、頭を下げる。
「…丹波。母上が呼んでいると?」
「は。奥の間でお待ちです。」
「わかった。すぐに行く。」
 丈瑠は首を傾げながら歩きだす。その後ろ姿を、老臣達はほほえましく見送った。


「ねえ、良ちゃん。」
「何?姉さん。」
「今日の夕飯、ハンバーグにしようと思うんだけど」
「うん。さっき聞いたよ?」
 しばらく言葉をきって、囁くような小さな声で愛理は言った。
「…桜井君も好きかしら?」
 不安そうに笑う愛理を少しだけ唖然と見つめ、それから良太郎は嬉しそうに笑った。
「うん。絶対好きだよ。」
「そう?あ、じゃあリュウちゃん達も誘えるかしら?ハンバーグパーティーしましょう。」
「リュウちゃんって…リュウタロス?」
「ええ。他のみんなと、コハナちゃんも呼んで、ね。…駄目かしら?」
「ううん、きっと喜ぶよ。あ、じゃあ僕買い物行くついでに呼んでくるね。」
「あ、良ちゃん。」
 呼び止められ、良太郎は愛理を振りかえる。
「何?」
「…桜井君には私から電話するわね。」
 その少し恥ずかしそうな表情に、良太郎は小さく頷いた。
「…わかった。よろしくね。」
 くるりと愛理に背を向けると、良太郎は買い物袋と財布を持って店から出、自転車にまたがった。


 パンパン、とクラッカーの音が鳴り響く。
「…何の騒ぎですか?母上。」
 紙吹雪を払いながら聞いた丈瑠に、薫は笑って答えた。
「いや、まだ祝いをしていないのを思い出してな。」
「祝い?何のですか?」
「決まっているだろう?」
 わからないか?と薫が丈瑠を見る。丈瑠は困惑し、部屋の中を見た。
 中にいるのは、いつもの家臣達。
 机の上にはさまざまな料理。薫がにっこりと笑って、言った。
「お前が志葉家十九代目当主を継いだ祝いだ。三年越しになってしまってすまないが。」
 呆気にとられた丈瑠の目の前に、分厚い封筒が差し出される。
「殿、改めまして、就任おめでとうございます。こちらは池波から預かりました承認書です。」
「おめでとう、丈瑠。これは白石から。みんなびっくりしてたけど、よろしく伝えて欲しいって。」
「はいよ、家からもあるぜ。なんか大変そうだけど、頑張れよ殿様。」
「お姉ちゃんから預かりました!殿さま、これからもよろしくお願いします!」
 四人が取り出した紙の束を、丈瑠が受け取る。ずしりと腕に重みが伝わった。
「…良かったな、丈ちゃん。」
 源太がポン、と丈瑠の肩に手を置く。少しの間何かをこらえて、丈瑠は口を開いた。
「…ありがとう。」
 その言葉に、皆が微笑ましそうに笑った。


 とん、と小さな音を立てて、良太郎は写真立てを置いた。
「良太郎、なにやってんだ?」
「もらった写真を飾っておこうと思って。」
「あれ?そんな写真いつ撮ったの?」
 ウラタロスが写真を見て首を傾げる。良太郎はさあ、と首を傾げた。
「僕も知らないんだ、もらいものだから。」
「あ。もしかしてあの時かも…。」
 シャッター音を聞いていたハナが呟く。
「なんや、ほんなら撮ったんはディケイドかいな。」
「いやー良い写真だなあ!」
「そうだね。」
 良太郎は写真から目をそらし、店の中を見る。
 ハンバーグを焼いている愛理と、傍らで手伝う侑斗。そしてそれを少し離れたところで、不器用に眺めるリュウタロス。
「…もしかしたら…」
「皆の者!私の食事はまだか?」
「うるせえ手羽野郎!」
「ちょっと先輩、暴れないでよ埃が飛ぶじゃない。」
「そうだ!せっかくのハンバーグが台無しだ!」
 わいわいと騒ぎだしたイマジン達を、良太郎は苦笑してなだめる。
 そうして、ゆっくりと時間は流れていった。


「よっし!今日はめでてぇお祝いだ!さっさと食おうぜ!おフランスで鍛えたこの腕!披露してやらぁ!ダイゴヨウ、ネタ!」
「合点でい!」
 源太がハチマキを巻きなおす。ことはと千明が飲み物を物色し始め、茉子と流ノ介は料理を取り分ける。
「そうそう。お姫様、寿司握ってみねえ?」
「む?良いのか寿司屋。」
「おうよ!丈ちゃんもやってみるか?」
「いや、今日は食べる方に専念する。」
 特に大食らいではない丈瑠の言葉になんとなく不自然さを覚えて、皆が作業の手を止めて丈瑠を見た。
「…殿様だからな。」
 少し間があって、その言葉に全員が噴き出した。
「あははっ!そうよね、殿様だったら座ってないと!」
「上げ膳据え膳っていうんだっけ?いいじゃん、そうしてろよ!」
「殿さま!飲み物は何がええですか?」
「殿!料理の方はこれで?」
 丈瑠が上座に腰を下ろし、家臣達が笑いながら丈瑠をもてなす。
 夕刻から始まったその宴は、夜中まで途切れることは無かった。




 街角の小さな喫茶店。
 明かりの灯ったその店の中で繰り広げられるパーティ。
 とある和風の大きな屋敷。
 光に満ちたその屋敷の中で繰り広げられる宴。
 騒がしく、優しく、やかましく、暖かく、誰もが笑うその時間こそ。
 楽しく、愛しく、眩しく、微笑ましく、誰もが笑うその空間こそ。
 彼等がずっと求め続け、辿り着いた約束の場所。

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~ Comment ~

お疲れ様でした! 

 長編って書き終わるとなんだか抜け殻のようになるよね…って暁だけ?
うん、幸せでよかった。特に愛梨さんと侑斗。(あ?違う?)
リュウには不憫だけどイマジンだしねー(^^ゞ

 楽しませていただきました!お疲れさまです。
次回作も…(その前に卒論かぁ)楽しみにさせていただきます!
 

暁さんへ 

コメントありがとうございます!返信が遅くなってすみません。
長編が終わって…まだ抜け殻です。
「愛理さんと侑斗は幸せになっていただきたい!」という気持ちと「でも電王のラストはみんなでわちゃわちゃじゃないと!」という気持ちが合わさってこんな感じになりました…!

楽しんでくださったなら光栄です。
電王とシンケンの長編はしばらく書けそうにない(力尽きてる…)ですが、他の長編とか短編を書きたいところです。
長い間お付き合いくださりありがとうございました!
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