月草雑記帳

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創作文章(その他)


NANさんに捧げるヤンデレ


数か月前に、我が友人NANさんのサイトが4周年(だったと思う)を迎えられました!
NANさんと物理的距離が離れてしまったこともあり、お祝いをすることができていなかったんですが、ようやくお祝いを制作することができました!


NANさんからのリクエストは「なんでもいいよ」だったんですがどうもヤンデレネタをご希望のようだったので、「ヤンデレ彼女」という漫画から「白鳥×聖」ネタです。
ヤンデレ捏造は初めて書きましたが、結構書きやすかったです。今日ヤンデレコミックスを一気読みした影響もあるとは思う。
白鳥がヘタレすぎますので、それを見たくないという方は回れ右です。でも白鳥ってヘタレですよね(え
あと、設定的にはすでにカップル成立しているという設定です。そこのところよろしくです。


NANさん、おめでとうございました!こんなものでよければどうぞ持って帰ってください!!
それでは、興味のある方のみどうぞ!!








『お誘い、それは数日がかりの大仕事』


 髪型は整えた。
 もちろん服装に乱れなどない。
 見慣れた制服姿を全身鏡で何度も何度も確認して、僕は小さく頷いた。
 昨日のうちに用意しておいた鞄の中身をもう一度見る。一時間目の数学、二時間目の歴史…そして。
「うん…間違いなく入っているよね」
 鞄の内ポケットの中に、茶色い封筒が一つ。
 その中身は…うん、きちんと入っている。
「やっぱり…お昼の時とか自然だよね。今日こそ…」
 何度もシミュレーションした光景を繰り返し頭に浮かべて、僕は鞄を閉じた。
「行ってきます!」
 気合を入れて家を出る。緊張しておなかが痛くなっていることには、気が付かないことにする。


「あ、白鳥君。おはようございます」
 通学途中に突然声をかけられて、僕の心臓は一時停止したような気がした。
「よ…ひ、聖ちゃん…」
 頭にクエスチョンマークを浮かべて立っているのは、僕の恋人である吉本聖君。短い髪を風邪に揺らして、両手で鞄を持っている姿がとても…かわいらしい。
「お…おはやくないんじゃないかな!?」
「ええっ!?」
 朝から考え続けていた彼女の突然の登場に驚きまくった僕は、わけのわからないことを口走ってしまった。
「白鳥お前…何言ってんだ?」
 彼女の横からひょっこりと現れたのは、彼女の友人の竜崎レイナ君。金の長い髪をなびかせ、鞄と血の付いたバットを持った不良少女だ。
「い…いやね!僕はもう起きてから随分と時間がたっているから今更『おはよう』も…ないんじゃないかと…」
 我ながらわけのわからない言い訳をしていると、竜崎君の隣にいた田中学が手を顎に当てて呟いた。
「成程…鳥さんのいうことも一理あるかもしれませんよレイナさん」
「そ…そうなのか?」
「ええ。日本語には様々な挨拶の言葉がありますが、それをどのようなタイミングで発するかということはその人にもよるのではないでしょうか」
 友人のおかげで、竜崎君は僕のわけのわからない主張を素直に受け入れたらしい。ばかばかしいけれども真剣な議論をし始めた。
 動揺を見破られずに済んだ僕はほっと溜息をつく。そんな僕をみて、彼女はふふっと笑った。
 その笑顔で、僕は鞄の取っ手を強く握った。


 お昼時。
 僕は昼食をもってフラフラと中庭を歩いていた。
 恋人づきあいをしているとはいえ、僕と聖ちゃんは毎日一緒に昼食をとっているわけではない。委員会等があったりすることも多いのだ。
 そういうわけで、今朝彼女を誘いそびれたことを僕は非常に後悔していた。学校の中を適当に歩いていて、果たして彼女は見つかるだろうか。
「しーらとりー!何してんだ?」
 後ろからの声に振り返る。竜崎君がぶんぶんと手を振っていた。
「竜崎君、今日もここで昼食かい?」
「おう。田中と聖とな。二人とも今買い出し行ってるから、あたしが場所取りしてんだ。お前も一緒に食べるか?」
 僕は貴重な情報を与えてくれた竜崎君に感謝しながらも、困っていた。あの二人が一緒だと、きっと僕は彼女を…
「い…いや、僕は今日は用事があるからね!これで失礼するよ!」
 そういうと僕は全速力でその場を去った。目の端には、見慣れた二人の姿が見えていた。


 放課後。
 先生に捕まって遅くなってしまった僕は、人気のない昇降口で靴を履いた。
 鞄の内ポケットの中身は、朝と同じように茶封筒の中にある。
「今日こそと…思ったんだけどな」
 うつむき気味になりながら校門を目指す。足取りが重くなるのはしょうがないんだ。
「さよなら、白鳥君」
「さよな…ら!?」
 条件反射で返事をしてから顔をあげる。視線の向こうでは聖ちゃんが朝と同じように両手で鞄をもって、にっこりと笑っていた。
「え…な、なんでここに?」
「なんでって…ここは私の通ってる高校ですよ?」
「え…あ、そっか」
「今日は私も先生に呼び出されて遅くなっちゃったんです」
 そういって彼女は僕の隣に並ぶ。
「一緒に帰りませんか?」
「…うん。そうしようか」
 僕たちは並んで歩き出す。しばらく無言で歩いた後、聖ちゃんは僕の顔を見た。
「白鳥君、どこか具合でも悪いの?」
「へっ!?違うけど…ど、どうして!?」
「なんだか今日、ずっと挙動不審だったから、かな」
 ふふっと笑うと彼女は僕の前に立つ。
「レイナさんに聞きましたよ?お昼も一緒に食べてくれなかったし…もしかして、私、嫌われちゃいました?」
 前に立たれたので、彼女の表情は見えない。でも、きっと、笑ってないんだと思う。
「ここ数日変な感じだとは思ってたんですけど…言い出せなくて。でもいいんですよ?私が嫌いになったんだったら、別に」
 その続きを聞く前に、僕は鞄の内ポケットから封筒を取り出して彼女に突き出した。
「…?」
 彼女が振り返る。その眼はかすかに潤んでいるように見えて。
「これを…渡したかっただけなんだ」
 僕は封筒から、二枚のチケットを取り出した。
「素敵な…映画のチケットが手に入ったから。今度のお休みに…いかないかな?」
 彼女は驚いた表情で僕を見ている。僕は沈黙に耐え切れなくなって、ぎこちなく笑った。
「これを渡すのに三日もかかっちゃう僕と一緒で良かったら、なんだけど…」
 それを聞いて彼女はくすくすと笑い、チケットを一枚手に取った。
「はい。喜んで」
 それから挙動不審になっていた三日間のことを謝って。
 明日は一緒にお昼を食べようと約束した。
 映画の日の予定は、その時にたてるつもりだ。
 彼女を家まで送ってから、僕は一人、チケットを眺めた。
「これって…デート…だよね…」
 彼女を映画に誘うのに三日もかかった僕が、デートなんてできるんだろうか。
 不安も大きいけど、それ以上に。
「…早く明日にならないかな」
 明日のお昼と、今度のお休みが待ち遠しかったから、体調は悪くなりそうになかった。




ーーーあとがき!---


「デートネタじゃないのかよ!」って突っ込まれそうですが。デートに誘うまでで一本で来ちゃうのが白鳥&聖だと思います私。
この白鳥のヘタレっぷりが好きなんだもん!
デート編もいつかかけたらいいですね~いや~白鳥目線書きやすかった!
手元にコミックスがほとんどないからキャラの口調とか呼び方が不安ですがそのあたりはスルーでお願いします。
聖さんが白鳥君をずっと待っていたのは言わずもがな…だと思いたい。白鳥、ファイト!
NANさんのみお持ち帰りは自由です。おつきあいくださいましてありがとうございました!

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~ Comment ~

びっくり。 

白鳥と聖の雰囲気をとても上手く捉えていてビックリしました。
楽しんで読みました。
良い作品を有難うございます。
白鳥のヘタレは、僕も好きです。
6巻の「とにかく、できないものはできないんだーーー!!」とか大好き(^^)

白鳥派様へ 

はじめまして!コメントありがとうございます。管理人のリオンと申します。

お褒めのお言葉ありがとうございます。
雰囲気を上手く捉えられていますか?よかったです!
あの二人の、もどかしいような微笑ましいような感じが大好きなので、そんな感じに書けていれば幸いです。
ヤンデレ自体は佳境に入ってきているようですが、またチャンスがあれば書いてみたいと思っていますので、その時はどうぞよろしくお願いします!

ちなみに私は、聖さんとの会話の間が持たずにゲーム解説を始める白鳥がツボでした。ヘタレめ(笑)!
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