月草雑記帳

スポンサー広告


スポンサーサイト


上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



TB(-) | CO(-)  *Edit

伝謳交響曲


第一楽章「ディアーハート」5話


こんばんは。今日は何もしないで一日終わってしまいました。最近多いなあ。
せめてもの反抗としての捏造更新でございます。もう5月終了まで一週間だなんて私信じない。


では捏造の話。
ディアーハートはかなりお気に入りなお話です。
ただ、イマジネーションに文章力がついていっていない部分が多々あるのが心残りだったり。
今回もそうなんですけど、書きたいシーンがいっぱいあるとどうしてもぶつ切りになっちゃうんですよね今のパワーだと。
これはもう数をこなすしかないかなーとか思ってます。今後の自分に期待。
というわけで読みにくい捏造になってしまっており非常に申し訳ないのですが、ストーリー的には良いと思うので、良かったらおつきあいください。


いっぱい更新しすぎてどこまで本編に触れて良いのかわからない書き手がお送りいたしました!どん!






『ディアーハート』5話


「奥村さん…」
 病室に入った良太郎は、奥村の姿を見て足を止めた。
「退院、できるんですか?」
「ああ、野上君。一応、明日には退院の予定なんだ」
「おめでとうございます。その後は…どうするんですか?」
「とりあえずは実家に行くよ。少しだけ世話になって…またピアニストとしての自信を取り戻したら…」
 そこまで言うと奥村は手を止める。
「奥村さん?」
いや、と小さく頭を振り、奥村は苦笑する。
「それは親から提案された道なんだけど…本当はそうしたくはなくてね」
「え?」
「本当は探したい人が二人もいるんだ。その人たちの安否もわからないのに、自分だけのうのうと生きるわけにはいかないよ」
「二人…?」
 ぎしり、と奥村の座っているベッドがきしむ。
「一人目は、この間話した恋人。そして…」
 良太郎の目をはっきりと見て、言った。
「もう一人は、私が誰より尊敬しているピアニスト。昔は芸名を使っていたらしいんだけど、最近…ああ、違うね。事故にあう少し前に本名を教えてもらったんだ」
 いとおしむように呟かれる名前に、良太郎は息をのみ、微笑んだ。
「その人は…きっと奥村さんに会いたいと思っていますよ」
「え?」
「きっと、会いに来てくれます。それより…」
 一度ためらって、良太郎はしっかりと顔を上げた。
「お話したいことがあります」


「わざわざありがとう」
「いえ」
 病室の入り口で頭を下げ、部屋から出ていこうとした良太郎は不自然に立ち止まり、それからくるりと向き直った。
「奥村さん、もう一つ質問してもいいですか?」
「…何かな?」
 良太郎が口ずさんだのは、奥村が弾いていた歌の二番の歌詞。
「?」
「どんな名前にしますか?」
 質問の意味を理解して、奥村は静かに微笑んだ。
「昔、その話をしたことがあるよ。その時は…」
 はっきりとした口調の答えに、良太郎は小さく微笑んだ。


「ハナさん…先輩とキンちゃんとリュウタにも、頼みがあるんだけど」
 デンライナーに戻り、そう切り出したウラタロスに、全員の視線が集まる。
「ああ?カメ公が頼み事なんて…珍しいじゃねえか」
「ほんまに。雪でも降るん違うか」
「カメちゃん、どうしたの?」
「その…僕メインの曲、変えたいんだよね」
 その言葉に、デンライナー内の空気が固まった。
「…は?」
「あ、ああでもちゃんとテーマには沿ってるし、ほら、無理なら僕のソロステージにしてもらっても」
「ウラ」
 ウラタロスの話を遮って、ハナが真っ直ぐにウラタロスを見た。
「何で曲変えたいの?」
「…えっと…気が変わったから、かな」
「カメ公、てめえそんな理由で」
「どの曲にするの?」
 モモタロスがウラタロスに掴みかかる前に、ハナが腕組をして尋ねた。
「これ、なんだけど」
 ウラタロスが見せたCDをじっと見て、ハナはため息をついた。
「わかった。なんとかするわ」
「「「ええ?!」」」
「あれだけ締切厳守でちょー厳しいハナちゃんが!」
「あっさりOKしよったで!」
「やっべえ、明日は嵐だ!」
「アンタ達!」
 ぎゃーぎゃー騒ぐ3イマジンを一睨みして、ハナはウラタロスを見た。
「アンタの事だから理由聞いても言わないだろうし聞かないわ。その代り」
 ずかずかとウラタロスに近づき、手招きする。
「…はい?」
 ハナに合わせて屈んだウラタロスの角(?)を思いっきりつかむと、ハナは耳元で叫んだ。
「クオリティ上げていかないと承知しないからね!」
「痛たたたたた…わかりました」


「あ、あーちゃん」
「うらた?」
 ライブ前日。再修理はまでの休憩時間。ウラタロスは保育園に来ていた。
「明日、ライブがあるんだ」
「知ってるよ?アヤ先生とミナ先生が連れてってくれるって」
「そっか。じゃあ、これ、あげる」
 ウラタロスが差し出したのは、一枚の紙。
「これ、何?」
 あーちゃんが受け取って尋ねる。
「あーちゃんにとって大切なもの」
「あーちゃん、知らないよ?」
「うん。明日教えてあげる。あーちゃん、明日、それを持ってライブに来てね」
 約束、と差し出された青い小指に、小さな小指が重なった。

スポンサーサイト


TB(0) | CO(0) *Edit

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。
 ◆Home  ◆作品*  ◆All  ◆通常ブログ画面  ▲PageTop 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。