月草雑記帳

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竹華


竹華 「神秘」武士道一直線


二日ぶりの竹華です。
竹華は、侍戦隊捏造長編集です。そこのところ、御理解ください。


さて。
「神秘」と付くこのシリーズ、もう一方二方あるかもしれませんがないかもしれないという。
最終幕?かもしれない(どっちやねん)です。
ここまで読んでくださった方はおわかりでしょうが、先代sの最後の戦いをめぐる…お話だったり心情だったりです。


とりあえず。
今回は先代シンケンブルー池波流一郎さんという架空で捏造な人物のお話。
ちなみに、流一郎さんは流ノ介の父の名前が「流三郎」らしいので「じゃあ先代ブルーは父親の兄貴じゃね?」という至極わかりやすい思考から生まれたキャラクターです。
位置的には流ノ介の上の伯父。ちなみに下の伯父の息子は本編裏側で大暴れしている滝然という脳内設定があったりします。全ては竹華内の設定ですが!!


というわけで。
相変わらず暗いです、よ!!
本編の素晴らしさを損ねたくない方は回れ右願います!!
良いよ、という方はどうぞお付き合いください。
タイトルは、「武士道一直線」。お気づきの方も多いと思いますが、秘伝音盤のトラック名から取りました。










「武士道一直線」


「…流一郎。響子。萩人。れいは。」
 外道集との戦いが厳しくなったある夜。殿が私達を改めて呼び出した。
「…もう、すぐに最後の戦いになる。私は、封印の文字を使うつもりだ。」
「殿!失礼ですが殿は…まだ、封印の文字を習得されてはいないはず。それを使うというのは殿のお命にもかかわる事では」
「そうだ。…私は、きっと、死ぬ。」
「…殿。」
「だが、策はある。」
 言い切る殿に、私はもう口を挟む事ができなかった。
「だから、おまえたちを無駄に死なせはしない。」
 もうすぐ御子がお生まれになる殿。…辛いだろうに。
「私と一緒に、戦ってほしい。」
 この方にお仕えできてよかった。
「私が死んでも、おまえたちは生きろ。」
 そう、何度目かわからない気持ちを胸に抱き、
「それが、最後の命令だ。」
 私は死に行く。


 私は元々、独り身だ。
 当然、私が死んだ事を悲しむ妻や子はいない。
 両親も先立ってくれている。今はそれが嬉しい。
 私の一番近くにいた者たちは、おそらく同じ運命をたどる。


 何を恐れる事があるのか。
 何を悲しむ事があるのか。


 私を慕ってくれていた弟達や甥達は、悲しむより私の名誉ある死を誇りに思うだろう。
 そう思ってくれるよう、私はこれまで生きてきたのだから。
 これもすべて、私が殿の為だけに生きられるように。


「流一郎。」
「殿。」
「すまないな。私につき合わせて。」
「何を…殿が居るからこそ、私はここに存在しているのです。」
「…そうか。お前はいつでも無条件に私についてきてくれた。…いつも、嬉しく思っていた。」
「ありがとうございます。」
 深く頭を下げた。
「死出の旅も、共をしてくれ。」
「喜んで。」
 そうだ。
 喜んで死のう。
 この、我が殿の為ならば。


「響子。」
 気づけば、後ろに白石響子が居た。
「お前は、この世に居続けろ。」
「殿…?」
「お前には、娘が居るのだろう。夫もいる。母もいる。そう簡単に命を捨てるな。」
「簡単ではございません!!殿の為ならば私も」
「生きろ。」
 殿のお声が、静かな庭に響いた。
「それが命令だ。いいな、響子。」
「…はい。」
 殿はお優しい。
 何よりも生を大切にしていらっしゃる。
 自分を守るべき家臣にも生きろというような。
 そんな殿が、死ぬと言った。
 そして私に共に死んでくれと言った。
 それは何よりも名誉で。
 誇るべき事。
 決して悲しむ事ではない。
 決して怖がる事ではない。
 それが、私。


 心残りは、殿をお守り出来なかった事。
 喜ぶべき事は、自分を貫きとおせた事。
 ただ、その二つを胸に抱いて。
 殿と共に、死出の旅を。
 私は喜んで、出かけよう。

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