月草雑記帳

電王捏造文章


『時間旅行の本』三話


昨日は急に飛んでしまいました。が、今日は一昨日の続きです。
しかし、このシリーズはいつにもまして量がバッラバラですね。
それというのもまあ表側にあわせてるからですが。


ではいつも通り次作予告をば。


〈風都に帰った2人。〉
〈照井が告げる事実。〉
〈そして検索から導かれた真実。〉
〈真相を確かめる為向かう先とは?〉
〈『T』メモリの隠された意味が示すものは。〉
〈ダブル、アクセル、そして未知のライダーとの共闘が始まる!?〉
〈次回、仮面ライダーダブル『Tの記憶/ハーフ&ハーフ』〉
〈風都の風は、どこに吹くのか。〉


…多分嘘は書いてない…はず。うん。多分。
では、裏側をどうぞ~。

『時間旅行の本』三話




「「!?」」
「ちったあ落ちついて話しやがれ!」
 突然憑依したモモタロスによって良太郎の目が赤色になる。
 髪も逆立ち、いかにも『不良』のようである。
「黙って聞いてりゃ偉そうにしやがって!何様のつもり」
「それはアンタでしょ!」
 ハナの蹴りが良太郎に命中する。
「いって!何すんだハナクソ女!」
「アンタこそ何やってんのよ!?」
「…おいフィリップ。なんだこれ。」
「さあ?」
 二人は顔を見合わせて首を傾げる。
「良いから出なさい!ややこしい!」
「ちっ。おい!お前!あんまり偉そうにすんなよ!」
 捨て台詞を残して、モモタロスが戻っていく。
「もう…あ、すいません!大丈夫でしたか?」 
「今のはなんだい?」
「あ、イマジンっていって…基本的には侵略者ですけど、あいつらは…まあ馬鹿だけど味方なんで…。」
「あいつらということは、まだ他にもいるんだね?」
「なかなか鋭いねえ、ボク。」
 その声にハナが良太郎を見る。
 ウラタロスが憑依し、楽しげに笑っていた。
「?また別の?」
「そ、僕はウラタロス。」
 瞬時に入れ替わり、キンタロスが憑依する。
「俺はキンタロスや。」
 バトンタッチをするかのように、リュウタロスまでもがやってきた。
「僕、リュウタロス!」
「合わせて四体…興味深い。」
 フィリップが楽しそうに笑う。
「なんか大変そうだな。」
「楽しいよー?」
「ちょっとリュウタ。早く戻って。」
「はーい。」
 ハナの声に、リュウタロスが戻っていく。。
「もう…みんなして遊ぶんだから。すいませんでした。」
「いや?先ほどの話に戻すよ。僕たちは過去からじゃなくて、未来から来たんだ。」
「未来から?」
「信じられねえかもしれねえけどな…。」
 良太郎とハナは顔を見合わせ、それから良太郎がパスを取りだした。
「君たちが本当に未来から来たならひょっとして…。」
 カードを翔太郎にかざす。
 そこに浮き上がってきたのは、未来の日付と奇妙な怪人だった。
「これ…この日付で間違いない?」
「なんだ?このカード。」
「これは…W?」
「W?えっと、日付違いました?」
「ああ、いや、この日付であってる。」
「じゃあ、送っていくよ。」
 良太郎が黒いパスケースにカードをセットする。
「送っていくって…どうやって。」
「時の電車で。」
「電車?」
 ふぁーん、と音がして、後ろにデンライナーが現れた。
「…まじかよ。」
「実に興味深いね。」
 きい、とドアが開き、ハナが先に乗り込む。
「乗って。送るから。」
 良太郎に言われて、翔太郎とフィリップがデンライナーに乗り込んだ。
 最後に良太郎も乗り込み、デンライナーはまた走り出した。


「はーい、チケット拝見します!」
 ハナの次に乗ってきた翔太郎に、ナオミはニコニコと手を差し出した。
「…チケット?」
「ナオミさん、これ、使えるかな。」
 良太郎が先ほどのカードを取りだす。
「はい、大丈夫ですよ!ね、オーナー?」
「勿論。」
 奥に座っていたオーナーが立ち上がり、答える。
「日付の入ったチケットさえあれば、電車はどこへだって行きますよ。お客様を連れて。」
「では、出発いたしまーす!」
 ぷしゅう、と扉が開き、電車が走りだす。
「ちょっと時間がかかるから、奥に入ってて。」
「あ、ああ。」
 モモタロス達が乗ってきたふたりに群がる。
「…なんだ!?」
「化け物が四体も…。」
「なんだってなんだよ。」
「化け物呼ばわりか。なんや、えらい失礼な奴らやな。」
 モモタロスとキンタロスがどことなく楽しげに近寄っていく。
「…あれ?この雰囲気どっかで…。」
「こいつらが、さっき言ってたイマジンです。あんたたち、脅かしてないで自己紹介くらいしなさい!」
 ハナに叱られ、モモタロスがふんぞりかえる。
「へいへい。俺が、モモタロスだ!」
「僕がウラタロス。よろしく。」
 ウラタロスはいつものように小首を傾げて見せる。
「俺がキンタロスや。よろしく頼むで?」
 キンタロスが椅子に座る…と同時にいびきをかきはじめる。
「僕リュウタロス。ねー、お前達未来から来たの?」
 ぴょんと飛び跳ねてリュウタロスが翔太郎とフィリップに近づく。
「あ、ああ。」
「どうやらそうらしいんだ。…時間もあるようだし、今のうちに検索をしておこう。」
「え?検索?」
「ああ、フィリップは頭の中に地球のすべての記憶が詰まった『地球の本棚』を持ってるんだ。」
「…地球のすべての記憶、か…」
 良太郎が復唱する。フィリップは両手を広げて、目を閉じた。
「うわーなんかおもしろそー!僕も見たい!」
「え?ちょ、リュウタロス!」
 リュウタロスが光球へと姿を変えたかと思うと、フィリップの中へと飛び込んだ。
「おい、なにすんだ!」
「まずい…ウラタロス、キンタロス、止めてきて!」
「はいはい。」
「ふん、任せとき!」
 ウラタロスとキンタロスも光球となり、フィリップの中に入る。
「おいおいおいおい…なんで俺には頼まねえんだよ!」
「当たり前でしょ?アンタはリュウタ以上に暴れそうだもの。」
 ひとり不満をもらすモモタロスを、ハナが軽くあしらう。
「…大丈夫なのか?」
「はい。多分。」
 そう返事してから、良太郎は先ほど聞いた事を考える。
 全ての記憶ということは…。


「うーわー!すごーい!」
 フィリップの中に入ったリュウタロスが歓声をあげる。
 そこは、何千何万もの本棚が宙に浮いている不思議な空間だった。
「君は…どうやってここに?」
「本がいっぱいだー!」
 フィリップの存在を完全に無視して、リュウタロスは物珍しげにうろうろしている。
「…僕に質問するな、というところか。僕に『憑依』しているということなんだろうが…」
「御名答。さすが、地球の本棚を持ってるだけの事はあるねぇ。」
「せやなぁ。」
 ウラタロスとキンタロスがきょろきょろと辺りを見渡す。
「…なんで君たちまで。」
「俺らはリュウタを止めにきただけや。」
「えークマちゃん邪魔しないでよー。」
 逃げようとするリュウタロスをキンタロスが捕まえて、どっしりと座り込む。
「キンちゃんもそこでじっとしててよ?物壊すの得意なんだから。」
「なんや、失礼なやっちゃなぁ。」
「で、どうやって記憶を検索するの?まさか一冊ずつ読んでくわけじゃないんでしょ?」
 フィリップの隣にやってきたウラタロスを一瞥して、フィリップは息を吐く。
「…まぁ良いか。キーワードを指定する。キーワードは…『時間』『T』それから…『特異点』。」
「特異点?」
「僕達を過去に飛ばしたドーパントが言っていた言葉さ。」
 ひゅんひゅんと本棚が動き、二冊の本が現れた。そのうちの片方を手に取る。
「…あった。『タイム』…やはり時間か。」
「ね、ちょーっと検索してほしい事があるんだけど?」
「何だい?」
 一拍おいて、ウラタロスが答える。
「野上良太郎 。」
「…キーワードは、『野上良太郎』。」
 ひゅん、と本が飛ぶもののまだまだ候補の本はたくさんある。
「これだけでは本が絞れない。」
「ふーん、じゃ、時間の歪み、は?」
「キーワード追加。『時間の歪み』。」
 ひゅ、と本が移動し、一冊に絞られる。
「あ、絞れたね。僕も読めるの?」
「おそらくはね。」
 ウラタロスが本を手に取り、開く。
「…あれ?」
 フィリップが本を覗き込む。
 そこにきちんと並んでいるはずの文字は、ぐにゃぐにゃと歪んで原形をとどめてはいなかった。
「…文字列が乱れている…。」
 パラパラとページをめくってみるが、どのページも同じだった。
「読めへんのか?」
「無理だね。ま、しょうがないか。」
 本を元に戻すウラタロスを見て、フィリップが尋ねる。
「…君たちは何を知ろうとしていたんだ?」
「ま、たいしたことないよ。」
「せや、気にしな。」
「ねー早く帰ろうよー。」
「はいはい。じゃ、お先に。あ、さっきの事は他言無用でお願いね?」
 三体が勝手に帰っていく。
 フィリップもそれに続いた。

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