月草雑記帳

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電王捏造文章


『時間旅行の本』五話


五話です。
実はというか、このシリーズあんまり人気ないみたいなんですが(苦笑)、最後までやりますね。


そしてこの回は個人的にちょっとお気に入りだったり。
まさかあの真剣なシーンの裏側で…。
気になる方はどうぞです。



『時間旅行の本』五話


 聞こえた足音に振り向く。
「うわ、またなんか出た!」
 それはアルファベットの「A」のようなシルエットを持つ赤いライダーのような者。
「そこで何をしている。」
 敵意をむき出しにして聞いてくる相手に、電王が銃を構える。
「なんでもいいじゃん感じ悪ーい。お前倒すけどいいよね?」
「俺に質問するな。」
「答えは聞いてない。」
 ばん、と銃を発射するがそれは重そうな剣ではじかれる。 
 本格的な戦闘に入るその前。
 赤いライダーの後ろに、女性が見えた。
 その女性がはっきりと赤いライダーを応援しているのがわかり、良太郎が叫ぶ。
『リュウタロス!ストップ!』
「ちょっとなにすんの…」
『その人敵じゃないかもしれない!変わって!』
「はーい。」
 銃を投げ捨て、ベルトを外す。
 変身を解除し、敵意がないことを示す。
「すいません、大丈夫ですか?」
「お前は…何者だ?」
「っと、野上良太郎…です。」
「野上?」
 赤いライダーが人間に戻る。
「お前…左の知り合いか?」
「え?」
 良太郎は首を傾げた。


「照井竜!その少年を保護してくれ!」
 フィリップの声が聞こえて、良太郎はそちらを向く。
 ぞわり、と足もとに嫌な感触が走った。
「その少年が『特異点』だ!」
 背筋が凍りそうになる。確認のために後ろを向いたりする必要はなかった。
「動くな。」
 声の主は後ろに立って、良太郎の首にその左手をまわしていた。
「コイツが特異点か…教えてくれてありがとうよ。」
 それはまさしく先ほど見かけた怪人だった。
「動くなよ。コイツがどうなっても良いっていうなら話は別だけど。」
「君は何を望んでいる?」
 フィリップの問いに良太郎は怪人の答えを待つ。
「特異点を探しているのは『タイム』ではなかったのか?」
「ああ、そうだよ。でも俺も探してたんだ。コイツの時間をな。」
「目的は…過去へ行く事かい?」
「過去ぉ?はっ。そんなもんはどーでもいいぜ。俺の目的はただ一つ。…コイツの時間を奪い、利用する。それだけだ。」
 そうか。
 自分たちが『タイム』を狙うから、彼も僕らを狙ってるわけじゃなかったんだ。
 そう思うと不意にとある光景を思い出した。
「無理だと思うよ。」
 つい、声が出た。
「他人の時間は自分の時間にならない。…死者ならなおさら。死んだ人間の時間と生きた人間の時間は、全然違う。代わりになんかならないよ。」
 きっぱりと言い切って見せる。だってそうだという確信が、自分の中に在る。
「お前…。」
「僕は確かに特異点だけど、だからって僕に特別な時間が流れているわけじゃないし。…今のやり方じゃあ、君の望みは、果たされない。」
「…っ!」
 思い切り殴られる。
 ばき、と嫌な音がした。
「ったた…。」
 でも、こんなの平気だ。自分のタフさに苦笑する。
「煩い…五月蠅い…お前に…何が…」
「少なくとも時間の事なら、きっと君よりも詳しいよ。」
 立ちあがって、ドーパントと向き合う。
 今までの全ての経験が、教えてくれた事を。
「僕は、特異点だから。」
 時間の影響を受けないという、特別。
 でも他の人と何ら変わりはない、普通。
 それが特異点。
「高ジイ…。」
「翔太郎。ソイツを見逃してはくれないか。」
 翔太郎と、どこかで聞いた声がして、後ろを振り向いた。
 そこには、先ほど道を尋ねた老人が居た。
 その手に握られるのは、茶色いメモリ。
「高ジイ。それをこっちに渡してくれ。」
「ソイツを見逃せないというのなら…無理な相談だな。」
「なんでだよ!高ジイ、空手を悪事に使うような事すんなっていっつも言ってただろ!?」
「これは悪事じゃない。全ては泰斗の為なんだ。」
「泰斗…高ジイ、泰斗はもう」
「死んでいないよ。あの子は…あの子はまだ…!」
『タイム』
 メモリを首の後ろに突き刺す。現れたのは、茶色い怪人。
 身体全体は砂時計のような形態で、顔はアナログの時計で出来ている。
「説得失敗の様だな、左。」
「…行くぜフィリップ。」
「ああ。」
『…一体何事だ?良太郎。』
「僕にもよくわかんないけど…。」
 モモタロスに小声で答える。
『アクセル』
「変…身!」
『サイクロン』
『ジョーカー』
「「変身」」
 赤いライダーと、パスに浮き出た怪人とよく似た二色のライダー。
「「さあ、お前の罪を、数えろ!」」
「はい、君はこっち!」
 ぐ、と女の子に引っ張られ、良太郎は物陰に移動した。
 しゃがみ込み、嫌な予感がして、良太郎はポケットを探る。
「あ…しまった。」
 ズボンのポケットに入れていたミニSDが、怪人に殴られた衝撃で真っ二つに割れていた。
「あー…人のなのに。」
 まあしょうがないか、と諦めて女の子を見る。
「ところで、君は?」
「私?私は鳴海亜樹子。翔太郎君とフィリップ君の上司よ!で…竜君の…きゃー!恋人なんて言えな~い!」
 突然一人で照れている亜樹子に若干戸惑いつつ、良太郎が戦闘の様子をうかがう。
「あれって…ドーパント?」
「そうよ。茶色い方は『タイム』。虹色の方は…なにかしら。で?あなた誰?」
「えっと…野上良太郎です。」
「いや、それは聞いたけど…何者?」
「何者?…特異点?」
「それも知ってるけど…。」
「君を奪いに来た怪盗…そういうのはいかがですか?お嬢さん。」
「何でやねん!」
 スパン、と緑のスリッパで突っ込まれる。
「…すいません。」
 憑依しに来たウラタロスを追い返す。
「あ、こっちこそ、つい…。とにかく聞きたいのは、敵?味方?ってこと!」
「あ、それなら」
 ドン、と大きな音が響く。
 音の方を向くと、赤いライダーが壁まで飛ばされたところだった。 
「翔太郎君!フィリップ君!竜君!」
「片方が動きを止めて、もう片方が攻撃してくる二体同時に相手をするのは厄介だね。」
「どうしろって言うんだよ。」
 その声を聞いて、立ち上がって物陰から出た。
 二色の怪人に近づく。
「僕も戦います。」
「…は?」
 良太郎は腰にベルトを巻き、パスケースを構える。
「モモタロス…行くよ。」
 赤いボタンを押し、す、とパスをベルトに近づける。
「変身。」
 赤い光が良太郎を包み、電王ソードフォームへと変身する。
「お前…?」
「あれ?さっきの奴と色が違う?」
 亜樹子が首を傾げる。
「俺、参上!」
 いつものようにポーズを決めた電王が二色ライダーと赤いライダーに向きなおった。人型だった砂がまた分かれていく。
「あの茶色い方は俺達が引き受けるぜ。」
「君は…モモタロス?」
 二色ライダーの問いに満足げに頷く。
「おう。」
「おい!モモタロス!お前それ、名前あるのか?」
 デンガッシャーを組み立て、電王がデンガッシャーを肩に乗せる。
「ああ。『電王』っていうんだ。」
「電王…俺達はW。で、こっちがアクセルだ。」
「じゃあ、よろしく頼むよ、電王?」
「おう!じゃあ良太郎、行くぜ行くぜ行くぜーーーー!!!」
 デンガッシャーを握り直し、『タイム』に向かって走る。
 タイムが滑るように後ろにかわし、戦闘場所が移動した。

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