月草雑記帳

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創作文章(特撮系)


『ハイリンク』章の世界と情の世界


ladies&gentleman!
紳士淑女の皆様!
大変長らくお待たせいたしました。ハイリンクのお時間でございます。


今日で「あきなが」の小説は最後と言うことでね、はい、私、トリを勤めさせていただきます。しかし…我が部下が「大トリは譲れない」など言ってますので…明日?明後日?は総評をするらしいですよ。全く、誰も読まないってそんなの…ねえ?


ま、何はともあれ私の華麗なる技を利用いたしまして、実現しました『ハイリンク』。今回は章と情ということでね、一体何なのかとドキドキワクワクしていただいているんじゃないかと思います。タイトルは私達の常識を人間の使っている言葉に置き換えているんですがね、我が部下が「日本語は天才だから」と自分ルールを作ったせいで要らない苦労をしたという曰く付きで…え?前置きはいらない?それはそれは、大変失礼致しました。


では、「あきなが」一の人気を誇ります(当ブログ調べ)、『ハイリンク』。
どうぞお楽しみください。



『章の世界』と『情の世界』が『ハイリンク』しました!


 ジャラジャラジャラ。
 やかましい音を立てて大量のメダルが散らばる。
 電王ソードフォームはその一つを手に取り、ピン、と弾いてみた。
「良太郎。なんだよコレ。」
「さあ…。」
 弾かれ、落ちてきたメダルをキャッチしてベルトをはずす。
 良太郎とモモタロスは、そろって良太郎が持ったメダルを見つめた。
「お金…じゃないみたいだけど。数字が書いてないし。さっきの怪人の…中身?」
「さっきの奴は、これで出来てたってのか?」
「わかんないけど…でも、そうとしか。」
「おい。」
 第三者の声に、モモタロスと良太郎は顔を上げた。


「アンク!どこなんだよヤミー!」
「知るか。気配が消えた。」
「消えたってそんな…とりあえず探さないと。」
 バイクから降りた映司がきょろきょろとあたりを見渡す。
 公園。
 道路。
 赤い化け物。
 交差点。
 イチョウ並木。
「…ん?」
 映司が左を観る。そこには赤い化け物と少年がいた。
「アンク、あれ、ヤミーじゃないのか?」
「あ?…違うな。だが…。」
 アンクがさっさと化け物と少年に向かって歩いて行く。
 少年の手にセルメダルが握られているのを見て、映司も慌てて後を追った。


「お前、そのメダル、どこで手に入れた?」
 良太郎とモモタロスの足元に散らばったメダルを指して、アンクが聞く。
「ああ?なんだお前。」
「質問しているのはこっちだ。」
「うるせえ!そんなにこれに用があるのかよ!」
「黙れ。お前には関係ない。」
「言ってくれるじゃねえか。」
「ちょ、ちょっとモモタロス!」
「おい、アンク!やめろって!」
 映司がアンクの腕をつかみ、良太郎がモモタロスの前に出る。
「映司。邪魔をするな。」
「お前がメダル好きなのは知ってるからさ。そう好戦的になるなよ。」
「モモタロス、とにかく話を聞こうよ。さっきの怪人についても何か知ってるみたいだし。」
「ち…しょうがねえな。」
 良太郎がアンクと映司をじっと見上げる。
「このメダルは、さっき会った怪人を倒したら出てきたんです。」
「怪人?」
「ヤミーか。」
「ヤミーっていうのかどうかは知らないけど…。僕たちはそれを拾っただけです。見たのも、これが初めて。」
 手に持ったメダルをアンクの前に突き出す。
「何に使うもの…ですか?」
「聞いてどうする。」
「君たちがさっきの怪人の仲間なら…これは渡せないから。」
「は?」
 アンクが手を伸ばして良太郎からメダルを奪い取ろうとする。映司が制止するより先に、良太郎は手をひっこめた。
「君の質問には答えたから…今度は僕の質問に答えてくれる?君たちはさっきの怪人を知っているの?怪人の仲間?」
「てめえ…良い度胸してるじゃねえか」
「ちょ、ちょっと待てってアンク。」
 前に出ようとしたアンクを今度は映司が制止する。
「いきなりごめん。怪人は多分ヤミーって言って、人の欲望と、そのメダルから生み出されるんだ。で、俺はそのヤミーを退治してる。だから、怪人の仲間じゃない。」
 そう言ってから横目でアンクを見る。アンクがグリードであることは黙っておくべきか。そう考えた瞬間。
「おい、納得したならサッサとここから離れろ。邪魔だ。」
 右手をグリード化させてアンクが脅しをかける。
「なんだとぉ?」
「も、モモタロスちょっと待って。」
 アンクの右手に気がついた良太郎がそれをモモタロスに示す。
「なんだその手。」
「ああ~もうアンク…。」
 映司が頭を抱える。
「てめぇやっぱりさっきの化け物の仲間か!」
「違うな。だいたい、お前こそ何者だ。」
「ああ?俺はモモタロスってんだ!」
 格好つけたモモタロスとアンクの間にひゅう、と風が吹く。
「…モモタロス?」
「おうよ。」
「センスない名前だな。」
「うるせぇ!自分で付けたんじゃねえよ!お前こそアンコだかあんパンだか知らねえが」
「アンクだ!食料と一緒にするな!」
「鳥なんだから食べ物だろ。」
「映司!お前は黙っていろ!とにかくメダルを」
 モモタロスを退けてメダルを拾おうとする。しかし、先ほどまでそこにあったメダルは見当たらない。
「!?メダルが…」
「メダルなら此処にあるよ。」
 声のする方を見ると、少し離れた場所に良太郎がいる。落ちている最後の一枚を拾い、手に持ったメダルを見せた。
「寄越せ。」
「その前に君に聞かせて。君はさっきの怪人の仲間?人を襲ったり、怪人を作ったりするの?」
「は?」
 ずんずんとアンクが良太郎に近づく。映司が止めるべきかと身構えるが、モモタロスが動かないので、足を止めた。
「答えて。じゃないとメダルは渡せない。」
 アンクが右手を良太郎に突き出すが、良太郎は動かず、怯みもしない。
 少しの間、沈黙が続いた。


「俺がアイツらに肩入れする理由が無い。人間を助ける気も無いが、アイツらとつるむつもりも無い。」
 一息にそれだけ言ってみせる。良太郎は頷いて、メダルを差し出した。
「なら、これは君に渡すよ。」
「おい、良いのかよ良太郎?」
「うん。もしも怪人の仲間だとしたら、僕を倒してメダルを取った方が早いでしょ。でもそうしなかった。」
 外見年齢に似合わない大人びた笑みを見せる。
「だから。」
「…ふん、お前も馬鹿か。」
 そういいながらもアンクは残らずメダルを回収する。
「映司、別のヤミーが動き出した。行くぞ。」
「あ。どうも、ありがとうございました。」
 ペコ、と映司がお辞儀をして去ろうとし、ふと立ち止まって振り返った。
「そういえば…どうやってヤミーを倒したの?それに…モモタロス、人間じゃないよね。」
「おう。イマジンってんだ。メダル怪人なんて俺の手にかかれば一撃だ。」
「…一撃じゃあなかったような…。」
 良太郎が苦笑する。
「…へえ。」
「えっと…君たちはその…ヤミー?を退治してるんだよね。」
「そう。」
「頑張ってね。」
 その言葉に、映司が真面目に頷いて見せる。
「ありがと。」
「おい、映司!」
 随分と先に進んでいるアンクに呼ばれ、もう一度お辞儀をして映司は走り出した。


「さっきのやつら…なんなんだ…。」
「さあ。ヤミー倒せるなら、手伝ってもらったらよかったかな。」
「馬鹿か。メダルを要求されたら面倒だ。お前が全部やれ。」
「ったく。相変わらず口悪いなあ。」
「映司、いたぞ。」
「はいはい。」


「良太郎。あのメダル怪人、ほっといていいのか?」
「うーん…とりあえず僕たちには追いかけられないし…見つけたら倒すけど、探さなくても大丈夫じゃないかな。」
「ちっ。せっかくいい運動になると思ったのによ。」
「うん。今度は一撃で倒せるといいね。」
「あったりまえだ!大体あたったのは一撃だろうが!」
「でもその前に3回避けられてるよ。」
「あ、あれはだな…」


 一人の人間と一体の怪人。
 二組は別々の道を行く。
 似てるように見えてもきっと。
 全く別の道を行く。


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