月草雑記帳

創作文章(特撮系)


ぎりぎりせーふ


こんばんは。拍手ぱちぱちありがとうございます。


そろそろゴーカイの感想を簡単にまとめてUPしたいなあ、とか考えてます。
13~15話をまとめて書いちゃおうかと。
いや、すっごいおもしろかったから本当はきっちり書きたいんだけど。


優先順位ってもんがね…
とりあえず『影侍』かなと(そこか)。


では、できたての6話でございます。
拙い文章ですが、どうぞ召し上がれ?








『影侍』第六話


「で、これからどうする?」
 いつもの奥座敷で千明が聞く。流ノ介・茉子・ことはが首を傾げる。
「お姫様も帰ってきはらへんし…何ができるんやろう…?」
「とりあえず丈瑠待ちよね。」
「ああ。殿が彦馬さんと話をしておられる。今は休ませてもらった方がいいだろう。」
「…なんかさ、思い出しちゃったぜ。」
「…何を?」
「天使達と会った時のこととか。それから、何年前かな。」
「あ、わかった。虎折神に初めて会うた時や。」
「そ。」
「ああ、流ノ介が大変だったときね。」
「う…あ、ああ…。」
 流ノ介が居心地悪そうに頬をかく。
「そ。…今日の、見てたらさ、思い出した。」
 その二つの記憶。
 仲間と、戦わざるを得なかった、記憶。
「…あの、ザンギャックの人。バリゾーグ、だっけ。」
 茉子がポツリと呟いた。
「うん。ジョーさんは『シド先輩』って呼んではったわ。」
 彼らが昼間に見た風景は、青の海賊、ジョーの先輩だった、改造された兵士。
 そしてそれを知らされた瞬間。
 おそらく海賊たちは気付いていないだろうが、全員がそれを間近に見ていた。
「…どないしはるんやろう。」
 ことはの問いに、答えられる者などいなかった。


「待たせたな。」
 奥の襖が開き、丈瑠と彦馬が中から出てきた。
「おせーよ。」
「こら千明。殿に向かって!」
「いい。母上の方と連絡が取れた。モヂカラで船を隠したから一晩は何も起こらないだろう、と。」
「…ずいぶん、気に入ったみたいね。海賊たちの事。」
「ああ。一晩はあちらに泊まると。俺達はここで待機だ。」
「あれ?そういや源ちゃんは?」
「ああ、あいつのことは気にするな。」
 千明は何か言いたそうにしていたが、その前にことはが口を開いた。
「結局、どうしはるつもりなんでしょうか。」
 主語のない問い。答えない丈瑠の代わりに彦馬が口を開いた。
「姫はまだ年若いが…立派なシンケンレッドでいらっしゃる。多少回り道をしても、必ず正しい場所にたどり着く。…と、ワシは思うが?」
 ことはがほっと笑う。千明があぐらをかいていた足を投げ出した。
「んじゃ、寝ても良いのか?もう俺眠くてさー。」
「そうね。ちょっと寝といた方がいいかも。」
「では私は宇宙船の見張りを。」
「はいはい、流ノ介は昨日から徹夜なんだからさっさと寝なさい。判断ミスして困るのは私達なんだからね。」
 そう言うと茉子が流ノ介を追い立てる。
「…では、殿。お先に失礼します。」
「ことは、行こ。」
「うん。殿さま、おやすみなさい。」
「朝になったら起こしてくれよー。」
「ああ。」
 口々に挨拶をして家臣達は部屋を出ていく。実は既にとっくに夜は更けている。
 あまり寝る時間はないだろうが、それでも少しでも眠ったほうがましだ。
「殿も早くおやすみに」
「ジイ。母上はどうして海賊たちに肩入れするだろうな。」
 唐突な質問に彦馬が答えに詰まる。
 しかしそれから苦笑して、答えた。
「それは、どこかの誰かと重ねてしまっているのでしょう。」
「…誰とだ?」
 眉をひそめる丈瑠に彦馬は立ち上がってから答えた。
「それは、御自分でお考えください。さ、早く寝てください。明日も忙しくなりそうですからな。」
 怪訝そうな顔をしながらも丈瑠はおとなしく寝室に移動する。
 その後ろ姿を見ながら彦馬は目を細めた。
 薫が海賊を助けた理由。
 それはきっと、誰かをその背中に重ねたからで。
 そして、その奥に潜む感情は―――
「…ワシも寝させてもらうとするか。」
 彦馬は近くにいた黒子に指示を出してから、自らの部屋へと歩いて行った。
 そうして、一晩が過ぎた。

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