月草雑記帳

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創作文章(その他)


七色短冊の夕べ 5話


こんばんは。
今日は近所の七夕祭り?にいってきました。暑かったし熱かった!楽しかった!来年も行きたい。


そして、パソコンの調子が戻らないのでデンライナー発動。


七色短冊の夕べ、5話をお届けします。
いつ終わるのかさっぱりわかりませんが、よろしければお付き合いくださいませ。




『七色短冊の夕べ』5話

「ちわー。」
がちゃりとドアが開いて、ザワが家に入ってくる。
「おー、早かったな。」
「あれ?一人?」
「ああ。母さんは買い物。多分夕方まで帰ってこないよ。」
「言えよ。土産持たされたのにさ。」
ザワが袋を差し出す。母さんの好きなプリンだ。
「ちゃんと渡すって。」
箱ごと冷蔵庫に突っ込む。今日のおやつは確保した!
「で?わざわざ休日に俺を呼び出してんだから、用事あるんだろうな?」
今日は日曜日で学校は休みだ。鈴木夕花の名前が分かった日、俺はすぐにザワに電話をした。
「まぁな。てかお前さ、もう分かってんだろ。」
「さぁな。俺達双子じゃねえし。テレパシー能力は付いてないぜ。」
「へいへい。」
俺は探しておいたアルバムを食卓に置く。
「これ、覚えてるか?」
埃っぽいページをめくる。そこにある写真には小さい頃の俺とザワ、それから数人の子供が写っている。
「おう。懐かしいな。六歳くらいだっけ。」
「小学一年の時。」
「じゃ、タケは七歳か。」
「ああ。」
その時のことは、小学一年の時の事にしては随分はっきり思い出せる。


母さんと、ザワとオレ。あの日は三人で七夕のイベントに出掛けた。オレとザワが通っていた絵画教室の展覧会をやっていたからだ。
他にもいろいろ発表会をやっていて、会場付近の公園には子供が溢れていた。
そして、その時特に仲良く遊んだ女の子が2人いた。
彼女たちはお互いに「なっちゃん」「ゆうちゃん」と呼び合っていたからオレ達もそう呼んでいた。向こうがこっちをどう呼んでいたかは覚えてないけど。
初めて会ったにも関わらず、一日中よく遊んだ。まぁ子供にはよくあることだと思う。今は初めて会った女子と一日中遊ぶなんて無理だけど。緊張するし。
そして、その夜は2人がステージに立った。その姿はまるでーーー。


「で、何が言いたいわけよ?」
ザワが茶化すように言う。
「ザワ。あの時遊んだ子達の名前、覚えてるか?」
その頃はメールなんてなかったし、手紙とかいう知恵もなかった。小学校も別だったから、たった一日遊んだだけだ。
「“なっちゃん”と“ゆうちゃん”のことか?」
それでも2人して覚えてるってことは、相当楽しかったのだろう。あの、七月七日は。
「で?タケが気にしてた子の名前が“ゆうちゃん”なのか?」
「…うん、まぁ。」
ははっ、とザワが笑った。
「少女マンガみたいだな。」
「ウルサいな。」
自分でもそう思うよ。
「しかもさ、“ゆうちゃん”くらいザラにいるぜ?あの子とは限らないんじゃね?」
「…だよな。」
実はそこが一番気になってたことだ。
「まだ“なっちゃん”とつるんでるとは限らねーし。」
「確かめる方法がないんだよな。」
住所なんて引っ越せばいくらでも変わるし。
「てかさ、なんでそんなに確かめたいわけ?」
「え?」
また茶化してるのかと思ったけど、ザワは真面目に言っているようだった。
「ていうか、本人だったからってどうすんだよ?『昔一緒に遊んだねーわー懐かしいー』…とかやりたいのか?」
そう言われて俺も首を捻る。
「いや…じゃなくて…なーんか…っていうかさ、ザワは確かめたくないのかよ?」
「俺?」
に、と笑ってザワが答える。
「確かめたい。」
「…じゃあなんで聞いたんだよ。」
「いや、俺もなんでだかわかんなくてさ。タケと同じ理由かなー、と。」
「…あのな。」
悪い悪い、とザワが笑う。
「なんかさ、約束した気がしないか?」
「約束?」
ザワが眉をひそめる。
あの日はすごく楽しかった。それは覚えてるけど会話の内容とか覚えてなくて。必至で記憶をたどる。


「うん、絶対だよ!」
「約束だからね!」
「忘れないよ!」
「今度二人に会うときまでに…」


「「あ。」」
ザワと、きれいに声がそろった。

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