月草雑記帳

侍戦隊捏造文章


一話は約2ヶ月前!?


最近寒いので防寒体制強化中です。拍手パチパチありがとうございます。心があったかくなります。


今日は、前の話をすっかり忘れ去られてる気がすごくする侍戦隊捏造です。二周年記念の「全」二話目。思ったより長くなってます。困った。まさか流さんが(自主規制)。


前の話はお手数ですがカテゴリーとかから探してください。興味がある方のみどうぞ!!



『全』二話



「よいか?同時にめくるぞ。」
薫の合図で、全員がカードを表にした。
「5か。」
「俺は6。」
「うち、2です。」
「俺は4。」
「私は3だ。」
視線が二枚のトランプに集まる。
「なんつーか…外さねえな、丈ちゃん。」
1と書かれたカードを持った丈瑠は不機嫌そうな顔をしていた。
「ま、ルールはルールだしね。」
ジョーカーのカードを持った茉子がにっこりと笑う。
「ネタ振り、させてもらうわよ?丈瑠。」
丈瑠は苦い顔をしていたが、諦めたようにカードを場に戻した。
「そうねぇ…じゃあ定番ネタで…初恋…とか?」
その言葉に全員が丈瑠を見る。
「初恋…」
呟いて黙った丈瑠の一挙一動を見逃すまいと、侍達は鍛え上げた観察力・洞察力・判断力を集中させた。
「恋…か…」
さらりとかわしてくるのか、真面目に答えるのか。どちらにしても厳めしい表情から「恋」という単語が出てくるのがなんだかおもしろい。次の台詞が零れるまでの数秒間、空気がはりつめた。
「恋…はどういう事を指すんだ?」
だからこそ、丈瑠の答えに一気に気が抜けた。
「はぁ!?散々溜めといってそれかよ!」
「だから…どういうものなんだ?その…恋、とは。」
「別にそんな定義はいいからさ。ほら、好きだった女の子はいないの?ってだけの話じゃない。」
「初ということは最初の、という事だよな?」
「まーそうだな。丈ちゃん、最初に好きだな~って思った女の子は?あ、女の人でもいいぜ?」
「…。」
丈瑠はしばらく考えた後、答えた。
「実の母上?」
「「身内は却下!!」」
千明と源太のツッコミの声が重なる。
「なら…先々代のお方様…」
「それも身内!」
「そ、そうです殿!恋というのは、行き着けの呉服屋の娘さんとか歌舞伎仲間の姉とか、そういう方に抱く想いで」
「流さんはせやったん?」
「は?」
「…ふーん。流ノ介の初恋は呉服屋さんの娘さんかぁ~。」
「…え!?」
だらだらと流ノ介の顔を汗が流れる。ようやく自分の発言内容に気がついたらしい。
「さっすが流ノ介。」
「見事な自爆だよなー。でさ、その子、どんな子だったんだ?」
「い、いや、今は殿のお話しを」
「うち、流さんの話も聞きたいわ。」
「そうよね~。で?年上?年下?」
「ち、違う!違うんだ!初恋の相手じゃない!」
「…じゃ、初恋は誰なのよ?別にいるって事よね?」
ますます墓穴を掘る流ノ介に茉子が楽しげに質問する。
その質問にしどろもどろになって答えるだけで、あっという間に「流ノ介の恋物語~初恋から三度目の失恋まで~」が浮かび上がった。
「いや~姐さん流石だわ。」
「見事だよな。」
「ありがと。じゃあ次は千明と源太ね。」
「「え。」」
「千明は~やっぱり近所のお姉さんとか?源太は?お客さんに一目惚れとか」
楽しそうに、しかし狩人の目をしながら茉子がにっこりと笑う。
「あ、ことはとお姫様の話も聞きたいな~。」
「ほんならうち、茉子ちゃんのお話聞きたいわ。」
間髪入れずにことはが茉子を見た。
「お、出ましたことはちゃんの天然返し!」
「あたしは…親戚のお兄ちゃんかなー。で、ことはは?」
「ちょいちょいちょい!姐さんそれだけかよ!」
「千明が答えてくれたら続き教えてあげてもいいけど?あ、源太でもいいわよ。」
「く…さすが姐さん…流ノ介のようにはいかねえ!」
「あ、そうだ、おい流ノ介!お前が…駄目だ。まだ立ち直ってねーや。」
ワイワイと、もう誰が何を発言しているのかわからなくなった中、まだ無言で悩んでいるらしい丈瑠に薫がそっと近寄った。
「母上。」
「…あまり気にするな。影武者になる前のことはあまり思い出さないようにしていたのだろう?忘れても無理はない。」
「母上…。」
「ただまぁ…我が母についての発言には言及したいところだ。」
「…え…と…」
「先々代のお方様というのは我が母の事だな?ならば丈瑠。お前は父の恋敵に」
「違います!」
「…確かそういうの、エディプスコンプレックスって言うんだよな、心理学用語で。」
「男の子が母親に憧れて父親と敵対するっていうアレ?ちょっと違うんじゃないの?」
「こ、こら源太、茉子!殿と姫の会話にいきなり入り込むな!!」
我にかえった流ノ介が叫ぶ。
「構わぬぞ。言い忘れていたが、“おーる”の間は無礼講だ。でなければ意味がないからな。」
「はぁ…。」
「…もう良いだろ。次引くぞ。」
丈瑠がさっさとカードをきら、一枚取る。全員がそれにならった。
「…。」
丈瑠を見た源太が眉をひそめる。
「丈ちゃん、こういう運悪いのな。」
「まだ何も言ってないだろう。」
「聞かなくてもわかるって。また1ひいたんだろ?」
「マジかよ。ある意味すげーな。」
千明が4とかかれたカードをパタパタさせながら答える。
「…茉子。」
「何、どしたの流ノ介。」
「私は…殿にネタ振りなどできないっ!」
「次のジョーカーは流さんやったん?」
「あんな恐ろしいことを殿になど…」
「どんだけ辛かったんだよさっきのが。」
「あ、じゃあさ。」
千明がにっと笑う。
「同じ奴ばっかじゃつまんねぇしさ、一回質問された奴はパスできることにしようぜ。で、一周してまだ物足りなかったらまたやろう。」
「それでも良いな。聞いているばかりだと暇だ。」
「じゃ、カード引き直しだな。」
各々はカードを混ぜなおし、改めてひいた。

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